ルネサンス(14~16世紀)は、イタリアで始まります。ルネサンスの意味は、「再生」「文芸復興」です
Re(再び) + naissance(誕生)ですから、再生になるわけですね
いろいろ理由はありますが、大航海時代前、東方貿易で潤っていたため、芸術家を支援するような潤沢な資金がイタリアにはありました
何かを花開かせるためには、お金は必要だと思います
今のシステム化した大学受験においては、親の年収が進学に直結している部分があります。例えば今の東大生の親の収入は、平均1000万円越えです
■-東大生の親の年収 950万円以上が51.8% 教育格差は中学受験から始まる?-
http://dot.asahi.com/aera/2012111600016.html
ここで2つのタイプに分かれます。この事実を知って、諦める人間と、諦めない人間です
客観的な事実は、変わりようがありません。しかし、全体の情報を分析し、今の自分に何ができるかを考えぬいて行動した人には、運命の歯車が動きだします
お金がなく、予備校に行けない人は、このブログをうまく使ってやってください。無料ですからね
話を戻します
イタリアには、富豪がいるわけですね。特にフィレンツェのメディチ家が有名です
■講義 part36 -中世都市とキリスト教会の衰退-
http://world-history.blog.jp/archives/2370887.html
コジモ=デ=メディチは、アカデミーや図書館を作って、文芸を保護しています
さらに孫のロレンツォ=デ=メディチは、イタリア=ルネサンスの最盛期を実現しています
ミケランジェロやボッティチェリは、彼が保護しています
ルネサンスは、何が再生されるかというと、古代ギリシア・ローマの文化ですね。で、これは人間賛歌の文化です
これを人文主義(ヒューマニズム)といいます
フィレンツェ出身のダンテは、大叙事詩「神曲」をトスカナ語で書きました。これは、実はだいぶ挑戦的な試みです。なぜかというと、普通はラテン語を使うからです
しかし、ダンテがフィレンツェで使われていたトスカナ語にこだわったのは、口語で書きたかったというのがあると思います
口語のほうが、情感を伝えるのに優れているからです
■書き言葉
拝啓 向寒のみぎり、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
上のような書き言葉、私たちを感動させますかね?イマイチ、ピンときません
■話し言葉
チョー寒いけど、うまくやってそーで何より
こっちのほうが、ズバッと入ってきます。特に恋愛について語る時、口語のほうがよく伝わります
このダンテの試みが、イタリアにショックを与えるわけですね
古代ブームの火付け役になったのはペトラルカという人です。彼は「叙情詩集」という作品を残してます
他に人文作家として有名なのは、ボッカチオです。「デカメロン」が有名です。この本で、当時の人の行動をイキイキと書いてます
政治家として有名なのは、マキァヴェリのイタリア統一を主張した著「君主論」は、政治家を志す人は、必ず読むべき本だと思います
ちょっと内容に触れます
■引用 -君主論-
国を守るために悪事を行わざるをえないときは、非難されてもひるんではいけない。
あらゆることを考え合わせてみると、美徳と見えた物が実際は命取りになったり、
悪徳と見えた物が安全と繁栄につながったりするからだ。
これ日本人には理解できないところ多いと思います。日本人の美徳が、公平、純粋、正義にあるからです
しかし国家を運営するために、国家を維持するために、非難されてもやることがあります
例えば尖閣で近い将来、中国と衝突して死者がでるでしょう。その時、日本人も中国人に砲撃せざるを得ない時がきます。こういうのを拒絶する人がいます。しかし、国を守るためには無理です。反撃するより選択肢がありません
私自身の考えが、絶対の正義ではありませんから、ひとまず君主論を読むことをオススメします
ルネサンス式建築も2つ覚えてください
1つは、サンタ=マリア聖堂です。ブルネレスキが建築に参加しています。私は「ブルネレ好きマリア」と連結させて覚えてます
もう1つは、サン=ピエトロ聖堂です。現在のヴァチカン市国にあります
この設計は、以下の流れで、そうそうたる人が関わってます
ブラマンテ⇒ラファエロ⇒ミケランジェロ
設計者の順番も覚えてくださいね
絵画いきます。まずはボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」「春」です。両方聞かれます
-ヴィーナスの誕生-
-春-
ルネサンスから、ヨーロッパの絵画は、人間に焦点をあてたため、リアルですね
中世のビザンツ皇帝ユスティアヌスの顔と比較してみてください。中世との違いが理解できます
最後にイタリア=ルネサンスのビック3いきます
まずは、レオナル=ド=ダヴィンチです。「モナ=リザ」で有名ですね。これは有名過ぎて、あまり出題されません。彼で聞かれるのは、「最後の晩餐」です。ユダの裏切りにふれた場面ですね
-参照・wikipedia-
この作品は、システィナ礼拝堂にあります。これは現在の教皇領ともいっていい、ヴァチカン市国にあります。これは世界最小の国家です
次は、ミケランジェロです。「ダヴィデ」やシスティナ礼拝堂の「天地創造」「最後の審判」が有名です
-最後の審判-
「最後の晩餐」「最後の審判」を逆にして聞いてくる問題があります。注意してください
ミケランジェロは「最後の晩餐」を書きました⇒誤りですね
最後は、ラファエロです。この人は多くの「聖母子像」を書いてます。またギリシアの有名人を描いた「アテネの学童」も有名です
この絵の真ん中の2人、左がプラトン、右がアリステレスをイメージしています。プラトンは、ダヴィンチを描いたそうです。この時代から見ても、プラトンがいた時代は、2000年ぐらい前ですからね。想像で書くしかありません
ルネサンスは、ある意味文化史なので、作者と作品をリンクさせて覚えてください
次回は、イタリア以外のルネサンスの話をします
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