TOEICの勉強で、更新遅れました。すいません

本日は、三十年戦争(1618~1648)について説明します。本当に30年戦争してます。
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-wikipedia-

この戦争のキッカケは、宗教です

かつて宗教改革を学習したと思いますが、そこで生まれた和議の矛盾が、この戦争を引き起こします
それは、アウグスブルクの宗教和議(1555)です

■講義 part47 -宗教改革(ドイツ)-
http://world-history.blog.jp/archives/2788235.html

この和議によってルター派が認められましたが、あくまで諸侯に選択権があるだけで、個人に選択権がない所に特徴があります

これが時限爆弾のようになります

例えば東京都知事に選択権があり、「私はイスラム教なので、明日から都民はイスラム教です」といわれたら、私たちは絶句すると思います

これと同じことが、神聖ローマ帝国内のベーメンで起きました。ここは、フス(1370頃~1415)という宗教改革者がいたことからも理解できるように、新教徒の地域です

■講義 part36 -中世都市とキリスト教会の衰退-
http://world-history.blog.jp/archives/2370887.html

ここに、後の神聖ローマ皇帝になるフェルディナント2世が着任します。彼は旧教徒です。今までの伝統にのっとれば、たとえ王が宗教が違っても、市民が新教徒ですから、争いを避け、彼らを許容していましたが、彼は妥協しません市民を弾圧します。ちなみに彼は、ハプスブルク家です

結果起きたのが、ベーメン反乱(1618)です

新教側にファルツ王がついたことから、ベーメン・ファルツ戦争(1618~23)といいます。これは、三十年戦争をさらに細分化した言い方です

この戦争は、神聖ローマ皇帝が鎮圧しますが、新教側の援軍としてデンマーク王クリスチャン4世が参戦します。これがデンマーク戦争(1625~29)です。デンマークにはイギリス・オランダも援助しています

この援助は、未だ強大な力を持つスペインのハプスブルク家に対する牽制の意味があったと思います。神聖ローマもハプスブルク家ですから、ヨーロッパに巨大勢力があるわけです

この戦争も、傭兵隊長ヴァレンシュタインの活躍で、新教側が負けます

次に喧嘩を売ったのが、スウェーデン王グスタフ=アドルフです。これをスウェーデン戦争(1630~35)といいます

開戦理由が、ドイツ国内の新教徒保護です。今後こういう言い回しは、よく聞くと思います。戦争を仕掛ける時の典型的な理屈です

最近ではウクライナ問題で、プーチンが使ってますね

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■プーチン・ロシア大統領、ウクライナに「宣戦布告」

「ウクライナ東部とクリミア半島で一段と暴力が広がった場合には、ロシアは国益とそれら地域のロシア系住民を保護する権利を有している」

http://jp.wsj.com/article/SB10001424052702304085204579415913940293416.html

引用元 -ウォール・ストリート・ジャーナル-
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経過ですが、グスタフ=アドルフは、この戦争で戦死します

また再度撃退したヴァレンシュタインも、あまりに功績があったため、クーデターの恐れを懸念して暗殺されます

次に参戦したのが、フランスです。この国旧教なんですが、新教側で参戦します。フランス・スウェーデン戦争(1635~48)といいます

ルイ13世が、この戦争を始めて、ルイ14世が終わらせてます。この頃になると、もう宗教関係ないですね。名門のブルボン家 vs ハプスブルク家 の構図です

戦争は、フランスの優勢で進みます

長い戦争のおかげで、神聖ローマ帝国はグチャグチャです死者も多数でます。下の写真は、三十年戦争の凄惨さを表現したものです

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この当時、主権国家というものが確立され始める時代ですが、この戦争の反省から国家間同士の約束事ができるようになってきました

これ、どういう事かというと、われわれが誰かを殴れば、警察に捕まりますよね?でも、国家が悪さをした場合、それを取り締まる者がいないわけですね

国家の外には、無法地帯があるわけです。その危険性を軽減させるために、国家間同士で約束事を決めるわけです。それが条約です

この時結んだ条約が、ウェストファリア条約(1648)です。試験で聞かれる部分をおさえましょう

1.スイス・オランダの独立
2.カルヴァン派の公認
3.フランスのアルザス地方の獲得
4.スウェーデンの西ポンメルン獲得
5.ドイツの領邦国家に主権を認める


まぁ、全部覚えておいて、損はないです。アルザスの場所は、ココになります

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これ以後フランスとドイツで、この地域の取り合いが続きます。今は和平の象徴として、EUの欧州議会がアルザス地方に置かれています

神聖ローマ帝国の小さい国家に主権を認めるということは、事実上の神聖ローマ帝国の解体です。今回の取り決めによって、国家への内政干渉禁止されました

これを認めると、あっという間に戦争になるからです

ということで神聖ローマ皇帝がいたとしても、もはや自国内にある国家群に、あれやこれや言えなくなるわけです。ウェストファリア条約は、「神聖ローマ帝国の死亡証明書」といわれています

またブルボン家の勝利ともいえるでしょう

この時生まれた国家間のルールは、現在でも通用するものです。そのため、ロシアのクリミア半島への進軍に対して、他国は内政不干渉を訴えるわけですね

この条約によって作られた国際秩序をウェストファリア体制ともいいます。この条約のルールで、ヨーロッパはやっていきますということです

このような体制の更新は、デカイ戦争でもないと起きません

現在の秩序は、日本が主権を回復したサンフランシスコ体制(1951)に基づいています。これに異議申し立てをしているように見える靖国参拝などがあると、アメリカが不信感をもつわけです

この第二次世界大戦で構築された体制は老朽化しているのですが、戦争でも起きない限り、変えることは難しいと思います

なぜなら、その体制で旨い汁を吸える既得権益が存在するからです
ココ、本当に難しい問題だと思います

次回は、イギリス革命いきたいと思います
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