さて自由主義社会主義について説明します。これを理解しておくと、今の政治系ニュースもスッキリ理解できます

自由主義は、字の意味通り、自由拡大を優先順位の1位にします。経済だったら、国が関与せず、自由にやらせておけ、政治だったら、選挙権の拡大、個人の権利も、貴族や聖職者だけでなく、平民に解放となります

対して社会主義は、平等を優先順位の1位におきます。国民の平等を実現するためには、経済にも関与を求めます。政治は、みんなで考えることが理想になります。この考えは、労働者の扱いが極端に悪い19世紀は、彼らの権利拡大に向かっていきます

前回あげたフランスのルイ=ブランは、国立作業場を設立して、雇用を作っていましたね

■講義 part65 -七月革命・二月革命(フランス)-
http://world-history.blog.jp/archives/6038154.html
※ルイ=ブラン情報

日本で言えば、自由主義の影響を受けているのは、自民党です。労働環境の自由化を実現することで、経済の拡大を狙っています

-労働市場の流動化目指す自民 参院選に向け政府攻撃の材料に-
Jastニュース 2013年4月18日
http://www.j-cast.com/2013/04/18173109.html?p=all

社会主義は、民主党・社民党・共産党あたりが影響受けてます。労働者の権利保護のため、労働市場の流動化に反対です

-正社員雇用の流動化に道開く-
赤旗 2013年6月24日(月)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-06-24/2013062402_01_1.html
※赤旗は、共産党の新聞メディアです

さて自由主義の話をしましょう。自由の拡大は、イギリスで著しく進みます。まぁ、当時の世界NO1ですから、当然です

まずは宗教差別を排除します。イギリスは、1801年にアイルランドを併合し、大ブリテン=アイルランド連合王国を作っています

ここで問題が発生します。審査法です。これは国教徒にのみ、公務員になれる権利を与えた法律です。アイルランドは、カトリックなので、イギリスでどんなに努力しても先がありません。2級国民のような扱いです

■講義 part52 -イギリス革命(ピューリタン革命)・名誉革命-
http://world-history.blog.jp/archives/4100267.html
※審査法情報

まずは審査法廃止されます(1828)。この法律廃止で、カトリックを除くひとに、権利が与えれました。「カトリックも認めろ」と当然なり、1829年カトリック教徒解放法が定められ、権利が認められました。ここで活躍したのが、アイルランドのオコンネルです

語呂です
良い奴や(1828)、審査法廃止、翌年カトリックも解放

次に選挙の話です。当時の問題に腐敗選挙区というのがありました。これは人口の移動によって発生した話です。昔は一生同じ土地に住む人が多かったのですが、産業革命以後、都市に集中して仕事があります。そのため、村の人口が減ります

本来ならそれに合わせて、政治家の人数も減らすべきでしたが、それをしていませんでした。それが腐敗選挙区の問題です。村で政治家になるのは、金持ちです。極端な話、人口1000人の過疎化地域に金持ちがいれば、買収は簡単です

ホイッグ党のグレイ内閣は、それを問題視して第一回選挙法改正(1832)を行います。翌年には工場法を制定し、奴隷制廃止を実施しています

いろいろな人たちの権利が増えていますね

ただ、選挙法は数回にわたって、イギリスで改正されていきます。第一回の改正は、簡単にいうと、金持ちに選挙権を与えただけです。例えば年収1000万円以上に選挙権みたいな不完全なものです。当然、都市労働者などは、そこまでの収入がありません

「俺にも選挙くれ運動」であるチャーティスト運動が始まります。彼らの目標は、人民憲章(ピープルズ=チャーター)にまとめられました。内容は、男子普通選挙、無記名秘密投票の実施ぐらいは覚えてください

貿易関係でも自由が拡大していきます。穀物法(1815)というのがあり、イギリスの地主は価格を保護されていましたが、消費者から見ると、安い穀物が買えません

そのため、コブテン・ブライト反穀物法同盟を結成し、これに反対しました。ついに1846年穀物法廃止に漕ぎ着けました。ピール保守党内閣の時です

1849年には、航海法も廃止されました。これはイギリスが、当時最新の経済政策である自由貿易主義を採用したことにあります

語呂です
穀物、ヨロ(1846)シク(1849)、航海廃止

次に社会主義の話をしましょう

一番最初に聞かれるのは、ロバート=オーウェンです。彼はスコットランドのニューラナークで、工場経営者としてスタートします。経営者だからこそ、労働者の改善を頑張った部分はあると思います

-ロバート=オーウェン-
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一時期は、アメリカでニューハーモニーという村の建設に着手しますが、これには失敗します。ニューラナークとニューハーモニーは紛らわしいですが、覚えてください

この挫折にもめげず、イギリスの工場法制定に尽力したのは、彼でした

フランスの社会主義者も覚えましょう。それはサン=シモンフーリエです。二人の区別は、サン=シモンは、アメリカ独立戦争に参加し、フーリエはファランジェという理想社会を実現するよう努力したことを根拠にしてください

他にプルードンという無政府主義者もいます。無政府主義は、アナーキズムともいいます。読んで字のごとく、「政府なんていらねーの人たちです

無政府主義は、個人的にまったく賛成できない考え方です。国家や議会は、個人の権利を侵害するから、ないほうが良いという考えですが、「じゃ、どうすんの?」といつも思います

他国が攻めてきて、無政府状態で、誰が守るんでしょうか?個人の自主性でしょうか?結局、どこかの国の属国になるだけです

まぁ、19世紀になって、やっと個人の幸福や権利を真剣に考える時代が来たので、まだ考えに未熟な部分はありますね

このような中で、「もっと科学的に社会主義を考えよう」という人がでてきます。それがマルクスです。

-マルクス-
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彼は自らを科学的社会主義と称し、ロバート=オーウェン・サン=シモン・フーリエなどの従来の社会主義を、空想的社会主義として批判します

ロバート=オーウェンは、工場法を作ったりと、けっこうイイコトしてるので、そこまで言わなくてもとは思いますが、それだけ自分の理論に自信があったのだと思います

彼は資本主義社会を否定して、社会主義の国家建設を呼びかけます。彼が世界中に労働者に訴えた書籍が、1848年「共産党宣言」です。エンゲルスという支援者との共著です

1848年と言ったら、二月革命ですね。すぐに思い浮かぶようにしてください

彼の主張は、資本家x労働者の対立が、資本主義社会がある限り、なくならないと考えます。この部分、実際そうだろうと思います

資本家、つまり社長にとって、一番のネックは人件費、給料です。ここを削るのは、非常に難しいです。また労働者、つまりサラリーマンは、自分の給料UPを願います。真逆のことを考えるわけです

彼の考える社会主義は、途中で彼が亡くなってしまったので、正直よくわからないのですが、労働者が主役の国を作りたいと思っていたのは間違いないです

今後、この思想の影響を受けるのが、ロシアであり、中国になります

次回は、イタリアの統一を話します

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